大阪府私立高校授業料無償化への満足度調査

2018年5月21日

 大阪府では独自に、府内の私立高校の授業料無償化を2011年度より実施している。これについて、制度を利用している家庭の保護者に調査を実施したところ、満足しているという回答が多数を示していたことがわかった。

 『大阪日日新聞』2014年9月14日付『保護者9割「期待通り」 私立高無償化、高い満足度』が報じている。

 記事によると、以下の内容が記されている。

 調査は、制度導入後3年間学んだ生徒が卒業するのを機に、14年1月に満足度を調査。府内の全日制私立高(計91校)に入試を経て入学した高3生のうち、各校が選定した3クラスの生徒の保護者を対象に行った。2517人から回答があった。

 制度導入後、私立高校を選択したときの決め手となった項目は「公立高校にはみられない独自の建学の精神」(15・4%)「進学指導が充実している」(13・6%)など。その項目が3年間を通じて「期待通り」「どちらかといえば期待通り」だったのは全体で88・1%に上っていた。

 回答者のうち制度対象の世帯は61・0%。このうち「制度があったため就学できた」割合は86・1%だった。年収250万円未満では93・8%に達するなど、年収が低い世帯ほど割合が高かった。

 在籍校が第1志望だった割合は76・5%で、別の公立を目指していたのは19・6%だった。

 実際に制度を利用していた生徒・保護者にとっては、個別の生徒の進路選択、保護者の経済負担という意味では、無償制度があったから私学に進学できて満足というのはあるだろう。一方で制度は永続的な前提ではなく、見直しを行って方向性を決めるとしている。

 マクロな視点から見れば、私学無償化で入試日程の早い私学に生徒が流れ、公立高校の定員割れなどが起き、現在の大阪府政がすすめる競争原理的な姿勢も相まって、公立高校統廃合の口実にされるという問題も起きている。これでは長い目で見れば、将来の受験生・高校生にとって好ましくないことが起きる恐れもある。このこともあわせて考えていかなければならない。