宮崎県立高校「体罰」、加害者を不起訴に

 宮崎県立宮崎商業高校柔道部での「体罰」・暴行傷害事件で、宮崎区検は7月25日付で、部員の生徒に「指導」を装って暴力を加えケガをさせたとして傷害容疑で書類送検されていた菊川慶一元教諭(55)=2013年3月懲戒免職処分、不服審査を申し立て審理中=を嫌疑不十分で不起訴処分にしたと発表した。

 裁判を維持するために十分な証拠がそろわなかったためとしている。

 元教諭は、2012年9月に女子生徒の足を蹴って打撲症を負わせた容疑で書類送検された。立件された内容以外にも、日常的に暴力を繰り返し、鼓膜損傷などのケガを負った別の生徒もいた。「体罰」・暴行や暴言を日常的に繰り返したとして、教育委員会は懲戒免職処分を下している。

 元教諭はかつて関東地方の公立高校に勤務していたが、そこでも「体罰」・暴行傷害事件を起こしている。「体罰」で処分され、民事訴訟でも賠償金を支払うなどしたのち、宮崎県の特別枠での教員採用選考に合格して宮崎商業高校に移ってきた。

 刑事事件としては不起訴とはいえども、これは潔白だからというわけではない。こういう行為を刑事事件として扱えない法的な限界である。また子どもの人権や、もっと広く事件被害者の人権が十分に保障されていない現状を示しているといえるだろう。

 「体罰」事件に対しては、加害者に対して厳しい措置をおこなうべきである。

(参考)
◎柔道部員体罰:県立高元教諭、区検が不起訴 容疑不十分で /宮崎(毎日新聞 2014/7/26)
◎女子柔道部の元顧問不起訴に 宮崎商業高体罰 [宮崎県](西日本新聞 2014/7/26)