東北大学学生寮で一方的な退去通知問題

 東北大学の学生寮「明善寮」で、寮内での飲酒を理由に、大学側が寮生に対して9月末までの全員退去を通知して問題になっている。

 明善寮は学部1・2年生の男子学生が入寮する。寮の運営は寮生が主体となっておこなう自治寮で、北大恵迪寮・東大駒場寮(現在は廃止)・京大吉田寮とともに全国四大自治寮とされ、大学の学生寮における学生自治の象徴となっているような寮でもある。

 大学側は、保護者から苦情があった・寮生には未成年も多いとして、2014年4月に寮内での飲酒禁止を通知した。しかしその後もビールの空き缶が大量に見つかったり、共用スペースで飲酒して嘔吐する学生が確認されたとして、大学側は7月15日に、寮生の全員退去を通知した。

 両委員会は「関与していない学生も含めての一律の全員退去はやり過ぎ」などと主張している。しかし大学側は全員退去の方針を変えていない。

 大学側は学生退去後に寮施設の改修を進め、2015年春から新規の寮生募集をおこなうとしている。飲酒に関与していない学生の再入寮は認める方針だとしている。

 不適切な飲酒の問題は、生命にもかかわるものであり、それ自体が問題として改善を図っていかなければならないのは当然であろう。

 しかし大学の対応は、実際は寮から学生の自主運営・寮生の自治を排して、大学当局のトップダウン的管理に置きたいという思惑が見える。このような形で飲酒問題を利用するのは自治寮つぶしの口実にすぎないという気がするし、このような対応では飲酒問題も本当の意味では解決しないのではないか。

(参考)
◎東北大、飲酒で明善寮生に全員退去求める(河北新報 2014/7/25)
◎東北大、退去方針変えず 明善寮で飲酒(河北新報 2014/7/26)