市長の再議権行使を経て「校長原則公募」維持へ:大阪市

 大阪市立学校校長の採用について「原則として公募により行う」を「公募により行うことができる」と改め、野党会派の賛成で5月27日に可決した大阪市立学校活性化条例。しかし橋下徹大阪市長が再議権を行使し、5月30日の本会議で再議決がおこなわれ、「原案どおり可決すべき」とする投票が3分の2に満たずに廃案となった。

 大阪市会で再議権が行使されるのは、史上初だという。

 維新が条例案に反対し、野党会派が条例案に賛成した。野党4会派はあわせて過半数をとっているものの、3分の2には満たなかった。

 大阪市の公募校長制度には多くの問題が指摘されている。特に悪質なものとしては、(1)エリート教育ができないと言わんばかりの不満をぶちまけて辞職。(2)教育委員会のアンケートと偽って自分の評価を探る。公金の不適切管理をおこなう。(3)保護者や地域の女性にセクハラを繰り返して更迭。(4)教頭を土下座させる。「授業が面白くなかったら先生に1000円返すように言え」と不適切発言。修学旅行でふざけて生徒を川に突き落とす。不必要に生徒を私的に写真撮影。(5)教職員との面談の際、プライバシーに不必要に踏み込む質問をおこなった。――などがある。

 1年目・2013年度採用の公募校長は13人、2年目2014年度採用をあわせても20人のうち、不祥事や問題行為の発生率は異常に高いことになっている。

 しかし維新は「不祥事の割合は高いとはいえない」などと強弁し、公募制度に拘泥し、維新代表でもある橋下市長とともに、一度可決した条例案を逆転廃案に追い込んだ。

 この過程は、しっかりと記憶しておきたい。