子どもの歯の状況二極化、貧困も一因か

 毎日新聞2014年5月3日付大阪朝刊に『くらしナビ・ライフスタイル:虫歯だらけ、口腔崩壊 生かされない検診結果 貧困、受診できぬ子ども』が掲載されている。

 記事によると、大阪府歯科保険医協会が大阪府内の公立小中学校を対象に実施した調査で、虫歯が10本以上あるなど口腔崩壊状態にある子どもにここ数年で出会ったことがあると答えた養護教諭が、小学校・中学校とも半数以上にのぼっているという。

 また学校歯科検診の結果「要受診」と判断された児童・生徒が、歯科から学校に処置内容を報告する受診報告書を学校に提出した率も3割台~4割台にとどまっている。

 子どもの歯の状況は、全体的には改善しているという報告がある一方で、二極化が進んでいるという指摘もされている。養護教諭からは「小1で20本中18本が虫歯。多くが歯の根しか残っていない」「軟らかいものしかかめないため、(給食で)歯ごたえのあるものはかなり減らしている」といった実例も寄せられているという。

 これらの背景について、家庭の貧困が進んで、経済的に歯科受診にまでに至らないのではないかという分析がされている。歯科医からも「家庭の経済事情で、途中で治療に来なくなる子どもがいる」という声も寄せられている。他にもネグレクトが疑われる事例や、親の仕事や習い事などで手が回らない事例もあるという。

 歯の問題は、生命に直接影響を与える可能性は限りなく少ないといわれているものの、放置すればめぐりめぐって心身の健康全体にも影響を与えるものである。貧困などが原因で子どもの成長に悪影響を与えるようなことはあってはならない。

 個人だけの問題ではなく、社会的にもできることを検討していかなければならないのではないだろうか。