国公立大学で「人物重視」入試改革提案

 政府の教育再生実行会議が10月10日、国公立大学入学試験について、二次試験での教科のペーパーテストを廃止し、面接など「人物重視」に切り替える方針を出したと報じられている。

 現行の入試が「学力一辺倒」と批判しての措置だという。

 現行入試制度が完全無欠などとは言うつもりはないし、改善の余地はあるのだろう。しかし少なくとも、「人物重視」と称する方向での「改革」は、選考過程や合否判定を不透明にし、受験生を疑心暗鬼にさせるだけではないだろうか。

 2012年12月24日の『朝日新聞』には、「中学生時代に病気になり、体調面から高校進学を断念した。主治医の影響で医師を志し、また病気も克服して、高校卒業程度認定試験合格を経て秋田大学医学部を受験した。筆記試験では高得点だったものの、面接試験の結果が0点で不合格になった。不合格は仕方がないが、病気体験や高校に進学しなかったことが面接での低評価に影響しているのではないか。採点基準が知りたい」と訴える受験生の話が紹介されている。

 こういう話があちこちで起きるおそれがあると思われる。

 また「人物重視」といっても、受験を突破するためのノウハウばかりがもてはやされ、「要領のいい者」だけが得をしたり、受験生の行動も特定の方向に統制されていく恐れもあるのではないか。