毎日新聞(ウェブ版)が2022年12月27日、『「清風カット」に波紋 名門校の頭髪規定はブラック校則か?』とする記事を出した。
記事によると、同校で指定されている生徒の髪型について、生徒らから改善を求める声が上がっているなどとしている。
大阪市の私立中高一貫男子校の清風高校では、約半世紀前から校則で、「耳元や襟足全体を3mm以内に刈りあげる。刈りあげた部分は指でつまめないほどの長さにする」「前髪は眉毛にかからない」などの独自の髪型が指定されている。在校生の間のみならず地域では「清風カット」と通称され、学校近隣の理髪店では「清風カットへの対応可能」とうたっていることもある。
学校では月1回の頭髪検査を実施するとして、生徒には「それまでに散髪すること」「不合格の場合は速やかに散髪すること」などを指示しているという。髪型の項目も含めた校則を遵守できない場合は退学もあるともしている。
これらの状況に対して生徒が声を上げ、毎日新聞が取材して記事にしたという経過のようである。
大阪府教育委員会は「仮に公立高校ならばこういうのは完全にアウトになる」とした一方で、当該校が私学であることから「私学の自主性」を理由に、学校運営については学校法人や校長の裁量が大きい部分があるので、教育委員会としては直接的な踏み込んだ対応はしにくいという見解を示したという。
合理性を著しく越える形での厳しい校則、あるいは少なくとも生徒にそう思わせて是正を求めるような声が出るようなものについては、「校則だから」と上から強権的に声を抑え込むのではなく、生徒の意見も反映しながら、何らかの形で改善も含めて必要な対応を取っていくことも必要ではないかとも思われる。