東京都英語スピーキングテストを実施、受験生からは問題点指摘も

スポンサーリンク

東京都教育委員会が都内の公立中学校3年の生徒を対象に実施した英語スピーキングテスト「ESAT-J」が、2022年11月27日に実施された。

会場は都内197ヶ所、約6万9000人が受験した。

問題の指示に沿って受験生が英語で口頭解答した内容を機械に吹き込む方式で実施された、解答した音声データはフィリピンに送られ、ネイティブの採点者が採点するという方式だということ。評価を20点満点に換算し、都立高校入試の際に、入試当日のペーパーテストの点数・ESAT-Jの点数・調査書の評定(いわゆる内申点)を足して合否判定の材料にするとしている。

この試験では、「実施方法に問題があり、そもそもスピーキングという性質上、大量の受験者を大量の採点者で採点することは、採点者の採点基準をすりあわせるのは困難。採点の公平性が担保されないもとで、テストの成績が都立高校入試に加点されることで、公正性を著しく損ねる」「先だっておこなわれた試行テストでは、周囲の席の人の声が聞こえ、その声が録音されるなどして、自分自身への点数なのか周囲の人のものなのかわからなくなる」「民間業者に委託していることでの、受験にあたって受験生の個人情報を登録させる際の個人情報の扱いなどの問題」「同社が実施している民間テストとの出題傾向の類似性が高いことで、企業への利益供与にもなりかねず、また受験生にとっても類似問題として同社民間テストを受験できる条件のある人が有利になりかねない」などの問題点が多数指摘され、強い批判が起きていた。

当日も、やはり問題が起きていた様子。ツイッターなどSNSを検索すると、受験生とみられるアカウントからの告発がいくつもされている。

「周囲の席の人の声が聞こえる」「これでは、周囲の人の声を参考に解答することもできる」などの指摘もあった。

また当日は同じ会場で、前半組と後半組に分けて試験を実施し、集合時間・解散時間は全員統一とした上で、試験を受けていない側は教室待機とする方式だった。「待たされる時間が長すぎた」「前半組が試験を受けているときの声が、隣の教室で待機している後半組に聞こえた。後半組に試験問題が漏れている形になり、後半組有利になるのでは」などの指摘もあった。

東京都教育委員会は、「欠席などの電話連絡を受ける回線が混み合ってつながりにくくなる・遅刻者がでるなどの状況はあったが、試験内容そのものでは大きなトラブルなどはなく、テストは無事に終了した」と評価している。

「隣の人の解答の声が聞こえる」などとするSNSや保護者団体からの指摘があったとされることに対しては、「会場の担当者からはそういう声は届いていない。把握していない」ともしているという。

テストのあり方自体が重大な欠陥なのに、さらに隣の人の解答が聞こえるなど試験の公正性に問題が出ることにもなっている。隣の人の解答が聞こえて自分の解答に影響が出るなどということは、実際に受験した中学生にとっては不安・懸念事項になると見込まれる。やはり、強行するのは間違いだったというべきだろう。

2022年度の試験そのものは実施されてしまったが、今回のテストでの点数を2023年度の高校入試に加点させないということ、また来年度以降の試験を中止することは、今からでも間に合う。

今年度については試験成績を高校入試の点数から除外すること、また来年度から試験を中止することを、引き続き求めていく必要がある。

タイトルとURLをコピーしました