全国学力テストの事前対策が横行か:熊本県で教職員組合が調査

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熊本日日新聞2022年11月20日付が『全国学力テストに事前対策…熊本県内の複数校で 県教組「本来の目的から外れている」』を報じている。

熊本県教職員組合が県内の学校に対して、全国学力テストに関する学校での対応の実態調査をおこなったところ、少なくとも23校で事前対策がおこなわれていたと指摘されている。

記事では、以下のことが指摘されている。

 アンケートは6~7月、組合員がいる県内の公立小中学校232校の全国テスト担当者に実施。回答は23校の25人のみだったが、25人全員が今年のテストに備えて過去の問題を解かせたり、小学5年の後期に時間を設けたりするなど何らかの対策を講じたと回答した。理由として「普段のテストと比べ、分量や解答の書き方が大きく異なり、事前の対策が必要だった」「児童の抵抗感を減らすためやった」などと説明した。

自由回答欄には「他校や県平均と比較されるのは負担」「教員を学力面だけで評価する管理職が出てくる」「成果を出さなければというプレッシャーを感じる」との意見が多数あり、教員の負担になっている実態も浮かび上がった。「校長が各クラスで『日本一を目指すぞ』と激励したのには驚いた」との声もあった。

全国学力テストに事前対策…熊本県内の複数校で 県教組「本来の目的から外れている」熊本日日新聞 2022年11月20日 08:10 https://kumanichi.com/articles/860558

回答のサンプル数は少ないとはいえども、熊本県でも事前対策が横行している様子がいかび上がる。

全国学力テストについては、そもそも導入の経緯自体が「学校間の競争を促す」目的だった。批判を浴び、文科省も表向きは「学力状況の実態把握」という名目に切り替えて導入し、競争を促すような対策には否定的な対応を取るようになった。

しかし文部科学省が各都道府県別の平均点を公表したり、自治体によっては都道府県内の自治体別・あるいは市区町村内の学校別の平均点を公表するなどの状況が横行している。そして地域や学校の平均点を「学力」だと一面的に扱って、学校間競争や地域間競争への圧力につなげる行為が横行している状態になっている。

また個別の児童・生徒の学力状況把握という意味でも、全国学力テストは「役立たない」「意味がない」と指摘されている。

そもそも「学力状況の実態把握」ならば、事前対策などは不必要どころか有害な行為ということになる。しかし事前対策で、学校別の平均点や順位を上げることに躍起になっている状況が見える。

他地域でもこのような事前対策が横行していることが指摘され、問題になってきた。熊本県でもそのような状況が横行していることがうかがわれることになる。

全国学力テストのやり方自体に問題があり、このようなテストは意味がないどころか有害でしかない。やはり、テスト自体を中止しなければどうしようもない。

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