熊本市立中学校生徒自殺、小学校6年時の担任の不適切指導が一因

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熊本市立中学校に進学したばかりの男子生徒が2019年4月に自殺し、背後に小学校6年時の担任教諭の不適切指導が指摘された問題を調査していた熊本市教委の第三者委員会は2022年10月24日、調査報告書をまとめて熊本市長宛に答申をおこない、概要を公表した。

担任だった教諭は日常的に、自殺した生徒を含む複数の児童に対して、「体罰」や暴力行為・威圧的な指導などを常習的に繰り返していたことを指摘した。教諭の言動と、生徒の自殺との間に因果関係が認められることも指摘した。

経過

報道によると、報告書で認定された内容は、概略以下の通りだと指摘されている。

当該教諭は2014年度、生徒が在籍していた小学校に赴任した。教諭はその直後から、「バカ」「アホ」などの暴言、胸ぐらをつかむ・頭を殴るなどの暴力行為、威圧的な指導などを常習的に繰り返したと指摘された。

2014年度に担任したクラスでは、児童が担任教諭を怖がって保健室登校に追い込まれたという。

2015年度には、自殺した生徒と同学年(当時3年)の別のクラスの担任になったが、そこでも児童の胸ぐらをつかむなどの暴力・「体罰」の訴えが複数あった。

自殺した児童の姉は2015年当時同小学校6年だったが、部活動でこの教諭と接点があり、教諭から「お前の顔を見るとイライラする」などと暴言を吐かれる事案も起きている。児童の母親は当時、教諭に対して、児童の姉に対する暴言を抗議したという。

2016年度にも部活動での児童への暴力・暴言が指摘された。

2017年度にも、別の児童の頭を叩いて、壁を後頭部にぶつけるなどの暴力が問題になった。その暴力について教頭が注意すると、教諭は逆上して「そんぐらい、すっでしょうもん(それぐらい、するでしょう)」などと怒鳴りながら、教頭のいた場所のすぐそばの壁を殴るなどして威嚇したという。

自殺した生徒についても、教諭が担任だった2018年度、小学校6年時の1年間、日常的な暴力・暴言に晒され続けていたと指摘した。

生徒は2019年3月に小学校を卒業したが、中学校進学直後の2019年4月18日に自殺した。

調査報告書では「担任教諭の不適切な指導が男子生徒の抑うつ状態の発症や憎悪に強く影響した蓋然性が高い」「徐々に重症化していた抑うつ状態が、自殺に至った一因であると考えられる」として、教諭の行為が生徒の心身の不調を招き、自殺の一因となったと指摘した。

調査書で指摘された内容をもとにすると、教諭の行為は、あまりにも悪質である。こんなものを少なくとも5年にわたって続けていたということなど、許されることではない。

当該教諭への厳正な対応は、当然必要である。同時に、学校側が教諭の行為を把握していたにもかかわらず、十分な対応がなされず、教諭の悪質な行為が繰り返された原因・背景についても明らかにした上で、再発防止策を図る必要がある。

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