少年事件の記録廃棄が判明:神戸・長崎・佐世保

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1997年に神戸市須磨区で発生した児童連続殺傷事件で逮捕され少年審判を受けた、当時14歳・中学3年だった少年の事件記録を、神戸家裁が破棄していたことが、2022年10月21日までにわかった。

最高裁の内規では、少年審判に関する資料は当該少年が26歳になったときに廃棄することになっているが、資料として歴史的価値が高いものについては永久保存を求めている。

永久保存の対象例になる具体例として、最高裁での通達では、「世相を反映した事件で史料的価値の高いもの」「全国的に社会の耳目を集めた事件」「少年非行等に関する調査研究の重要な参考資料になる事件」などを指摘している。

しかし神戸家裁では、家裁が廃棄していた。神戸家裁は、マスコミ取材に対して、「制度の運用から逆算して2008~19年の間とは推定されるが、廃棄の時期や経緯ははっきりしない。」とした。経緯の調査については、「特別保存の認定は裁判所として組織的におこなう。当時の職員への聴き取りなどをおこなっても、個人の主観や記憶に頼ることになり、はっきりしないことになる」などとして否定的な見解を示した。

長崎県でも事件記録廃棄

またこれとは別に、長崎家裁および長崎家裁佐世保支部が、事件発生当時大きく報道され社会問題ともなっていた長崎県内での少年事件の記録2件を破棄していたことがわかった。

記録が破棄された事件のひとつは、2003年7月に長崎市で発生した、当時12歳・中学校1年の男子生徒が4歳の幼稚園児を市内の家電量販店で誘拐し、その後立体駐車場から突き落として殺害した事件。

もうひとつは、2004年6月に佐世保市の小学校で発生した、当時11歳・小学校6年の女子児童が教室で同級生を殺害した事件。

長崎家裁では、「長崎市の突き落とし事件では2018年3月に記録を破棄した」「佐世保市の同級生殺害事件では、長崎家裁佐世保支部が2019年2月に記録を破棄した」としている。廃棄時期は特定されているが、経緯については現時点でははっきりしていない。

破棄は適切だったのか

これらの事件では、いずれも、事件発生当時大きな社会問題となったことなどから、調査研究の対象としても重要なものだと考えられ、最高裁の内規が示した保存の条件に該当すると考えられる。

当時の経過については必ずしも明らかにはなっていないものの、破棄の判断をしたことについてはなぜそんな判断になったのかという疑問を感じる。

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