熊本県八代市いじめ不登校訴訟、福岡高裁で和解へ

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「中学校在学中に受けたいじめで不登校になった。学校側がいじめを見逃し、対応が十分ではなかった」として、熊本県八代市立中学校に通っていた元男子生徒が八代市を相手取って約330万円の損害賠償を求めて訴えた訴訟で、八代市は2022年9月7日までに、福岡高裁の和解案を受け入れ、和解金100万円を元生徒側に支払う方針を決めた。関連議案を9月市議会に提出するとしている。

いじめ事件は2014年に発生した。同級生から暴行を受けるなどして不登校に追い込まれた当該元生徒は、学校側が適切な措置を講じなかったと訴えた。

熊本地裁では2022年3月、「学校側は生徒から事情を聴くなどの措置を怠った」などとして生徒側の訴えを認め、市に約77万円の損害賠償を命じる判決を出した。その後審理は福岡高裁に移っていた。

福岡高裁では和解を勧告し、市は受け入れる形になった。

和解という形で、法的な意味では一応の決着をみることになる。しかし当該生徒の受けた損害や不利益を考えると、苦痛は察するに余りある。いじめ事案を未然に防ぐことが望ましいとは言えるが、少なくとも発生してしまった場合には早期に対応して被害を最小限にとどめることが重要になってくる。

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