「エアコン設置要望を校長から妨害された」教員が提訴:大阪府高槻市の中学校

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「勤務校の美術室にエアコンを付けるよう要望したが、校長から妨害されるパワハラ行為を受け、適応障害を発症した」として、大阪府高槻市立中学校で美術科を担当する教諭が2022年9月5日、高槻市と大阪府を相手取り、約330万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に提訴した。

原告教員の訴え

報道によると、原告の教員は以下のように訴えているという。

勤務校の高槻市立中学校の美術室にはエアコンが設置されておらず、夏場は室温が40度になることもある。2021年度には、美術部の活動中だった生徒2人が熱中症で倒れる事故も発生したという。

教諭はエアコン設置を求める要望をおこない、署名活動などにも取り組んだ。

しかし校長は教諭に対して、「要望活動をするのは間違っている」「子どものためにはならない」などと記された文書を読み上げるよう要求した。また校長は、教諭との話し合いの際に腕をつかむなどの行為もおこなった。これらのエアコン設置要望への妨害行為によって、教諭は適応障害を発症したと訴えている。

また高槻市については、生徒や教員が危険に晒されるような劣悪な環境を放置していることは、安全配慮義務違反にあたると訴えている。

高槻市は「2023年度には市内の全小中学校に、美術室を含む特別教室へのエアコンを設置する方向で準備している」とした上で、「教員からの提訴については、現時点では訴状が届いていないのでコメントを差し控える」としている。

早期の解決を

エアコンの設置、教育条件の向上を訴える教諭に対して、学校側が妨害をかけるというその発想自体が理解できない。高温で身体的に危険な状況に晒されている生徒の状況をなんとかしたいという思いや、また教諭自身も危険な状況に晒されていることに、改善を要望するのが「間違い」として圧力をかけたという行為は、誤りではないかと感じる。そういう妨害行為がまかり通っていてはいけない。当該教員へのパワハラにあたるし、また教育条件がよくなることを敵視しているとも受け取れる言動となっている。

エアコン・空調設備の問題は、今や「(設置することが)子どものためにならない」などという発想は時代遅れである。一昔前なら「暑さに慣れさせることで、体調を整え、体温調節機能を鍛える」などの発想はあったのかもしれない。しかし昨今の状況では、そういう一般論で対応できるような気象状況ではなくなっている。高温すぎることによって、体温調節や体調管理にむしろ悪影響を及ぼしかねない状況であり、エアコンの早期整備は必須となっている。

エアコンの早期設置、また教諭の受けた被害を回復させることと同時に、「教育条件の向上を求めて教師が声を上げることを敵視する」ような風潮もなくしていく必要がある。

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