修学旅行中の「ルール違反」、生徒をバスに閉じ込める「指導」明らかに:大阪府の中学校

大阪府泉大津市立中学校で2022年6月、修学旅行中の「ルール違反」があったとして、関係した生徒に対して、約2時間半にわたってバスの車内にとどまるよう指示していたことが、2022年8月9日までにわかった。バスは屋外に駐車された状態で、エンジンが切られ、冷房も入っていなかったとされる。

泉大津市教育委員会は、生徒の安全配慮に問題があったとして、当該校の校長に厳重注意をおこなった。

一方で生徒の保護者は2022年8月9日に記者会見し、「生徒は帰宅後、熱中症を疑われるような体調不良状態になっていた」と訴え、学校側の対応は「体罰」にあたるとして、より重い処分を求めた。

事件の経過

報道の内容、および当該校のウェブサイトで公表されている内容を総合すると、経緯は以下の様子である。

当該校では2022年6月27日~29日の日程で、岐阜県などへの修学旅行を実施した。修学旅行先の宿舎で、生徒が28日深夜から29日朝にかけて、事前に決められた部屋から抜け出し、別の生徒の部屋に入っていたところを、引率教員が見つけた。

その際に教員らは関与した生徒に対し、「生徒の行為はルール違反であり、事前に決めていた対応を取る」として、修学旅行最終日にもあたる29日の日中におこなわれた飛騨高山の町並み散策の活動には参加させず、移動のバスの車内にとどまるよう指示した。

バスは窓などを開けていたというが、屋外の駐車場に止められ、アイドリング禁止の場所だったとして冷房などはかかっていない状態だった。生徒がバス車内にとどまった時間は、2時間半前後だったとされる。引率の教員がバスのそばで生徒の様子を見ていたとされる。

当日前後は、全国的にも6月としては異例の暑さとなり、真夏のピーク時以上に危険と認識されるレベルの気温になっていた。高山市の観測地点では、この事案があった日には最高気温35.7度を記録していたという。

生徒は当日の帰宅後、頭痛や食欲不振など、熱中症を疑われるような症状が出ていたとされる。

事態を把握した泉大津市教育委員会は、安全配慮に問題があったとして、2022年7月15日付で校長に厳重注意をおこなった。

校長は2022年7月29日付で、修学旅行の際の指導について、事件の概要を説明し、市教委から厳重注意を受けたことを明かして、お詫びと今後の教育活動の改善を図るという趣旨の文書を保護者向けに配布し、学校のウェブサイトにも掲載している。

極めて危険な対応

学校側の対応は、生徒の安全配慮への対応が十分ではない、熱中症に対する配慮が欠けるという意味でももちろん問題であるが、「体罰」だと批判されてもおかしくないような案件でもあると感じる。

気温が上がる気象条件のもとで、しかもより温度が上がりうる条件の屋外の車内で、エアコンなしで長時間とどまるように指示するなど、危険極まりない。一歩間違えれば生命にもかかわりかねない対応である。このようなことは、指導の方法としては問題だと思われる。

このような「指導」が再び起こらないよう、再発防止策を図らなければならない。

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