原発事故:幼稚園に置きっぱなしになった私物、引き取りを個別連絡できず

毎日新聞2022年8月8日配信(ウェブ版)に『原発事故で解体の幼稚園 園児に個別連絡なく私物撤去へ』とする記事が掲載されている。

2011年3月11日の東日本大震災と原発事故で立ち入り禁止区域となって使われなくなった町立幼稚園の園舎が解体されることになったが、当時置きっぱなしにしたまま避難した園児の私物などについて、引き取りを求める連絡は町の広報紙・ウェブサイトでの告示にとどまり、当時の園児や保護者に個別の連絡を取る機会がないまま解体することになったことについての記事である。

大熊町立大野幼稚園は東京電力福島第一原発から西へ約6kmほどの地点にあり、東日本大震災とそれに伴う原発事故の影響で立ち入り禁止となった。現在は、約90km離れた会津若松市に園舎を設置している。

震災・原発事故まで園舎のあった地域は2022年6月30日に立ち入り禁止が解除された。当時の保護者からは、園舎の見学や私物の引き取りなどの機会を設けてほしいと要望があった。

一方で、劣化した園舎は2022年9月にも取り壊し工事に入る方向で調整されている。

町では2022年7月下旬に数日間の園舎開放と私物引き取りの機会を設けたものの、告知は町の広報紙やウェブサイトにとどまり、当時約200人いた園児への個別の連絡はしなかった。連絡文書の発送作業に時間がかかるとして、発送を断念したとしている。

なお大熊町では、町立小中学校の解体の際には、当時の児童・生徒に対して、学校に置きっぱなしにしていた私物の引き取りの連絡を個別案内していた。

園舎開放時とその後に園を訪問し、園に当時置きっぱなしにしていた通園カバンや道具箱などの私物を引き取ったのは数家族にとどまっているという。

町では、取り壊し工事開始までは私物の引き取りは可能だと呼びかけているという。

広報の手段が十分ではなかったのかもとも思うと、非常に残念である。必要な元園児に情報が届くことを願っている。

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