岩手県立高校バレーボール部員自殺、当時の顧問教諭を懲戒免職

岩手県立不来方高校(矢巾町)のバレーボール部員だった当時3年の男子生徒が2018年7月に、部活動顧問教諭から暴言を受けるなどしたことを苦にする遺書を残して自殺した問題に関連して、岩手県教育委員会は2022年6月24日、「自殺した生徒を含む複数の部員に対して不適切な言動を繰り返していた」として、当時の顧問教諭(2022年時点では岩手県立総合教育センター研修指導主事。45歳、男性)を懲戒免職処分とした。

事件の経過

生徒は2018年7月3日、顧問教諭から「ミスをしたら一番怒られ、必要ない、使えないと言われました」などとする遺書を残して自殺した。

岩手県立不来方高校バレーボール部員自殺事件
岩手県矢巾町の岩手県立不来方高校のバレーボール部員だった男子生徒が2018年7月に自殺し、背景に顧問教諭からの暴言やパワハラがあったと指摘された問題。事件の経過同校3年の男子生徒は2018年7月3日、自宅で自殺した。数日後に遺書が見つかった

生徒の家族は「顧問教諭の行き過ぎた指導が自殺の原因」と訴え、岩手県教育委員会の第三者委員会の調査では、顧問教諭の常習的な暴言などが確認され、生徒の自殺の一因にもなったとしている。一方で岩手県教育委員会は、顧問教諭の暴言などはあったとした一方で、自殺との因果関係は判断が難しいとする見解にとどまっている。

処分理由としては、2015年度以降、複数の部員に対して「使えない」「バカ、アホ」などの発言を常習的におこなっていたこと、また自殺した生徒に対しては「背は一番でかいのにプレーは一番下手だな」「そんなんだからいつまでも小学生だ、幼稚園児だ」などの発言を繰り返したことが指摘されている。

この事件とは別に、顧問教諭は2008年、当時の勤務校で同様にバレーボール部の顧問として、指導中に部員に暴力や暴言を繰り返して不登校や精神的症状発症に追い込んだと指摘された。この案件では、被害者の元生徒が岩手県と顧問教諭を相手取り民事訴訟を起こし、顧問教諭の不適切行為が認定され、被害者側に賠償を命じる判決が確定している。

岩手県立盛岡第一高校バレーボール部「体罰」訴訟
岩手県立盛岡第一高校(盛岡市)で2008年、バレーボール部員だった生徒が、顧問教諭から暴力行為を受けて不登校となりPTSDを発症したとして、岩手県や当該教諭を訴えた訴訟。一審・二審ともに生徒側の主張が一部認容された。事件の経過この生徒は在学

暴力での「指導」は許されない

当該事案については、生徒を自殺に追い込むという重大事態を招いたことから、このような処分になることもやむを得ないと感じる。

このような暴力や暴言、人格否定のハラスメント行為を「指導」だと称して常習的におこなうことなど、あってはいけない。そういう行為を根絶すること、未然に防いでいくことが極めて重要である。

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