前首相の県立高校での講演、「政治的中立」抵触かと不安視する意見も:神奈川県

神奈川県立瀬谷西高校(横浜市瀬谷区)が、主権者教育に取り組む学習の一環として、菅義偉前首相の講演会を生徒向けに開催することがわかった。日程は2022年6月の参院選公示直前となり、政治的中立に抵触する可能性があるのではないかと疑問が呈されているという。

経過

同校は主権者教育を含むシチズンシップ教育に力を入れて取り組みを進めている。その一環として、2022年6月13日に菅前首相を招いて、政治参加についての講演会を開くとしている。

同校と神奈川県教育委員会が2022年5月31日、講演会の開催を発表した。

学校側は「通常の教育計画に沿って予定を組んだもので、選挙日程とは一切関係ない」「前首相の考えを支持したり反対するのが目的ではなく、生徒の政治参加について考えることが目的」としている。しかし、2022年7月10日投開票が有力視され、その場合は6月22日公示となる参議院選挙の公示直前となることが見込まれることから、主催者側にその意図がなかったとしても、結果的に特定政党・政治家への支持や反対につながるような影響を及ぼしかねないのではないかと危惧する声が指摘されている。

確かに、政治家を招いての講演会をおこなうとなると、講演者が直接支持を訴えたりほかの政治家への反対につながるような訴えを露骨におこなうようなことはさすがに考えにくいのだろうが、結果的にそういう効果をもたらすという心配もわからなくもない。今回のような形では、意図しているかどうかは別としても、結果的にそういうことにつながってしまうという不安も出てもやむをえないとも感じる 。

主権者教育をおこなっている学校では、政治家を呼ぶにしても、各政党の代表者を招いてプレゼンテーションや質疑応答をするなどの形式でおこない、政治的中立に配慮されている。そういう形式にはできなかったのだろうか。

(参考)
◎菅前首相、県立校で講演 参院選公示直前の6月に(神奈川新聞 2022/6/1)

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