児童いじめで教諭を懲戒免職:横浜市

横浜市教育委員会は2022年3月25日、担任クラスの児童に対していじめ行為をおこなったとして、旭区の市立小学校に勤務していた男性教諭(46)を懲戒免職処分にした。

児童4人を標的にして、わざと配布物を渡さない、給食を少なく盛る、廊下に連れ出して教室から閉め出すなどの行為を繰り返したとして、「指導とは本質的に異なる心理的な虐待、いじめ」と認定したとされる。

事件の経過

事件は2020年度に発生した。4年のクラス担任だったこの教諭は、児童4人に対して、「当該児童にだけ、わざと配布物のプリントを渡さない」「学校備品のタブレット端末で学習活動をおこなった際、当該児童にだけ端末を使わせない」「給食では、この児童だけおかずを2口程度に極端に少なく盛るよう、当番の児童に指示する」「行事の準備の際、この児童にだけ役割分担を割り当てない」「廊下に連れ出し、教室の鍵を内側から閉めて入れないようにする」などの行為を繰り返した。

被害に遭ったうちの一人の女子児童が体調を崩し、教室に入れなくなり保健室登校の状態になった。児童は「抑うつ状態、適応障害」などと診断されたという。2021年2月、この児童の両親が児童に事情を聴き、教諭のいじめが発覚した。

しかし学校側に申し入れても、校長などは「大したことではない」扱いで不適切な対応を繰り返したとされる。児童支援担当の教員は、被害児童に対して「担任教諭への感謝の手紙を書こう」などと提案したり、「何が問題なんですか」と発言したりしたともいう。また学校側の調査内容も、十分ではなかった。

2021年7月には、週刊誌で当該事案が報道された。

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2021年9月に第三者委員会が設置され、事案の調査をおこなっていた。教諭は一部の行為については認めたものの、「ある児童が叱責されている姿を見せれば、他の児童に抑止の効果があると信じていた」などと話したとされる。一方で一部の行為については否定した。

第三者委員会の調査の際、被害児童は不安定な状態になって泣き出すなど、心身に傷を残していることがうかがわれる状態だったともされている。

第三者委員会では、教諭の行為を「心理的虐待、いじめ」と判断した。

許しがたい行為

教諭の行為は、本人は一部については否認しているようだが、本人が認めた範囲だけでも、許しがたい人権侵害であり、虐待・いじめ行為と非難されるべきものとなっている。

また教諭が自ら認め、調査に対して話したという「ある児童が叱責されている姿を見せれば、他の児童に抑止の効果があると信じていた」などという「指導方法」など、全くの論外というべき行為である。そんなものは、特定の児童をスケープゴートにして吊し上げることで周囲に恐怖感を与えてねじ伏せようとする、といういじめ行為そのものである。こんなことを「指導」ということなど許されることではない。教員が自らいじめ行為の先頭に立つなど、とんでもないことである。

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