広島県の私立高校「不適切指導で退学」問題、訴訟で和解成立

広島県呉市の私立呉港高校に通っていた元生徒が、「在学中の2019年、学校で行き過ぎた指導を受けて登校できなくなり通信制高校への転学を余儀なくされた」として学校側を相手取り訴えていた訴訟は、2022年1月11日に広島地裁で和解が成立した。

事件の経緯

生徒は2019年5月、喫煙を疑われて教師から指導を受けた。その際に「丸刈りにしないと退学」と命じられて丸刈りを強要され、約1ヶ月にわたって反省文を大声で読み上げさせられるなどした。教師から「お前はこの学校にいらん」などと罵倒を受けたとも訴えた。

さらに2019年7月には、提出物を忘れたとして、所属していた部活動の顧問教員から殴られるなどもした。

これらの行為が重なって登校できなくなり、2020年に通信制高校への転学を余儀なくされたと訴えていた。

学校側は、指導内容については事実関係を認めた一方で、退学は元生徒の自主的な意思であり学校側に責任はないとして争っていた。

和解が成立

報道によると、学校側が指導内容の行き過ぎを認めて謝罪し解決金を支払うことや、校則のあり方や指導について引き続き見直しをおこなっていくことを約束するなどが、和解の内容に盛り込まれたとされる。

丸刈りの事実上の強制や、反省文を繰り返し大声で読み上げさせることなどは、「行き過ぎた指導」であり、また暴力的な行為や人権侵害にもあたる。このようなことを再発させてはならない。当事者への謝罪と解決金のみならず、指導の見直しが盛り込まれたことは注目すべき点だと感じる。

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