教員不足対策、ポスドクを市立中学校教諭に採用方針:大阪市

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大阪市教育委員会が教員不足対策の一環として、博士号取得者の研究員(ポスドク)に特別教員免許状を与える形で、市立中学校教員として採用する方針を固めた。

読売新聞2021年12月5日付『理科・数学教諭、足りません…大阪市教委「理系ポスドク」募集へ』が概要を報じている。

記事によると、教員志望者の採用倍率が特に低くなっていて、また研究内容が教科の内容と結びつきやすいとされる数学と理科での採用を想定している。通常の教員採用試験とは別枠のポスドク向け採用試験を実施し、教員免許を取得していない合格者には大阪市教委が推薦する形で、特別免許状の授与申請を大阪府教育委員会におこなうとしている。指導案や授業技術などは現場で学ばせるとしている。

問題点

大阪市の教員不足については、そのような対策よりも、まず先にすべきことがある。

国レベルでは、業務の過密化・長時間労働などで「ブラック職場」となっている問題が全国的にあり、教員定数増加なども含めた労働条件改善が強く求められている。ブラック化が進んだことに加え、教員免許更新制の問題なども加わる形で、病休者が増えたり、またその穴埋めの臨時講師も見つからないなどの状況も生じている。

また大阪市では維新の市政が国レベルを上回るような形で、現場への教育介入や統制を強めている実態がある。そのため、教員志望の学生が大阪府や大阪市の教員採用試験受験を避け、他県に流出する状況が生まれてきた。また現職教員も、条件や機会があれば早期退職して他県や私学に移るケースなども報告されている。

そういう根本的な問題には手を付けずに、ポスドクの採用というのは奇異に感じる。それこそポスドクを使い潰そうとしているのではないかとも疑われる状態にもなっている。

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