原発事故、山梨県への避難生徒「県内在住」出願要件満たさず推薦入試受験できず:山梨県立大学

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2011年の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故の影響で山梨県に避難し、山梨県立高校に在学している女子生徒が、山梨県立大学(山梨県甲府市)の推薦入試を受験しようとした際、福島県に住民票を置いたままであることから「山梨県内在住」の出願要件を満たさないと判断され、出願できなかったと報じられている。

同大学の「学校推薦型選抜」では、「山梨県内の高等学校(中等教育学校や特別支援学校高等部を含む)を2022年3月に卒業見込みで、本人または保護者が2021年4月1日以前から引き続き山梨県に住所を有する」が出願条件となっている。

当該生徒と家族は避難者登録などをしていることから山梨県内での居住実態は明らかと訴えたが、大学側は「入試要項公表後の要件変更は公正性を欠くことになる」「住所については、住民票の提出も要件としている」として、出願できないとした。

当該受験生は「受験したかった。できなかったのは残念」と訴えているという。

一方で専門家からは、「ほとんどの公立大学は生活実態があれば出願できる」「DV被害や災害罹災などの条件で住民票を移せない場合もある」として、大学側の出願要件の規定は実態に即していないのではないかという指摘がされている。

当該受験生の心情を考えると、何とかできなかったのかとも感じるし、気の毒ではある。その一方で試験の公正性という観点からは、大学側がこのような対応を取るのはやむを得ないのかもしれない。

出願要件に問題点が発覚したということにもなる。今後同様のことで苦しむ受験生が出ないように、次年度以降の入試に際しては、出願要件についてもていねいに検討してほしいと願う。

(参考)
◎【独自】福島県外避難の高校生 山梨の公立大で出願拒否(テレビユー福島 2021/10/3)

追記(2021年10月5日):山梨県からの指摘を受け、山梨県立大学は2021年10月5日、「やむを得ない事情で県内に住民票がない生徒でも出願を認める」と発表し、当該受験生の出願を認めるとした。
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