兵庫県教育委員会は2021年9月21日、「受け持ちの特別支援学級で、少なくとも約3年にわたり、複数の児童に暴言や暴力行為を繰り返していた」として、兵庫県姫路市立城陽小学校の男性教諭(39)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。
また関連して、適切な対応をしなかったとして、校長も同日付で減給1ヶ月の処分になっている。
経過
教諭は2018年度より特別支援学級を担当していた。2018年の時点から、児童を転倒させる、別の児童をほかの教職員の前で「こんなやつらに教える意味ありますか。こっちまで頭がおかしくなる」などと罵倒するなどした。
教諭の言動を見聞きした教職員はこの時点で、管理職に情報を伝えていた。しかし校長は口頭注意だけにとどめ、教育委員会への報告などはしていなかった。
教諭の暴言はその後も続き、2021年度になると「お前なんか必要ない、消えろ、2度と学校に来るな」などと暴言を吐き、児童の腕をつかんで振り回すなどした。
このことを目撃した教職員は、過去の教諭の暴言の目撃メモとともに教頭に訴えたという。これらの内容を市教委が把握して発覚した。
市教委の調査で、ほかにも複数の児童に対して「学校に来るな」「生きる価値なし」などと暴言を吐いていたことが確認された。また児童を引きずり倒す・プールの授業中に児童の頭をつかんで水中に顔を無理やり沈めるなどの暴力行為も確認され、「体罰」だと認定した。
厳しい処分はやむなし
報道されている範囲だけでも、教諭の行為は極めて悪質な人権侵害であり、いじめ・虐待・ハラスメント行為と非難されるべきものである。何の非もない児童に対して一方的にこのような行為を加えるなど、教員として許されるような内容ではない。
懲戒免職という厳しい処分になったが、この判断はありうるのではないかと考えられる。