東京都町田市立小学校いじめ自殺、学校の「ICT教育」もいじめの遠因か

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東京都町田市立小学校6年だった女子児童が2020年11月にいじめを訴えるメモを残して自殺した事件では、学校の情報機器を不適切に活用したいじめ、および学校側の不適切対応が指摘されている。

当該校は「ICT教育推進校」

報道によると、当該校でのICT教育のお粗末さも、いじめの遠因となっているのではないかとする指摘がある。

自殺事案発生当時の当該校の校長は、長年にわたって情報教育・ICT教育の研究・実践に携わり、ICT教育の第一人者の一人だともされている。情報教育・ICT教育に関連する文部科学省の審議会の委員なども歴任している。

政府が「GIGAスクール構想」を打ち出したことも背景に、当該校は町田市のICT教育の研究校に指定され、他校に先駆けて「一人一台」のChromebook端末配布が実現した。背景には、校長の存在も大きかったとされる。

校長は、当該校でのICT活用について取材を受けた際、「自主性の中で、失敗から学ばせる」「端末の活用の具体例については、あえて細かなルールを作らずに、児童生徒が自主運営できるような方策をとり、それがおおむね成功している」という趣旨を話したという。

しかし端末活用の実態が、そのような内容以前の極めてお粗末なものだったと指摘された。

各児童のログインIDは「出席番号」、パスワードは全員共通のものを強制していたとされる。そのことで、他の児童のIDを勝手に使ってログインする「なりすまし」が常態化し、いじめにつながるトラブルが多発したと指摘されている。

授業中の共同課題として、クラスの児童が手元の端末から書き込むスプレッドシートを、別の児童のIDを使ってわざと消す。

別の児童のIDでログインして、別の児童が作成途中の課題を勝手に消したり落書きしたりする。

当該校では、そのような問題が日常的に横行していたと指摘されている。

しかも、「なりすまし」対策で自分でパスワードを変更した児童に対しては、教師が「勝手に変えるな」と叱る事例まであったともされる。

学校の対応はありえない

報道の通りだとすれば、学校側の機器活用の手法は、初歩的で致命的ミスをしているということになる。このようなレベルでICT教育推進となるのは、極めて恐ろしい。

ICTや情報機器などはあくまでもいじめの手段のひとつとして悪用されたものであり、それ自体がいじめの温床となるわけではない。そのうえで、情報機器の初歩的なことすら踏まえないような学校側の不適切な活用手順によって、いじめを呼び込み最悪の状況を招いた一因になってしまっているといわざるをえない。

また児童が生前にいじめを訴えた際の学校側の対応や、児童の死後に学校側がおこなった対応などにも、事態を不要にこじらせ悪化させるような内容があったとも指摘されている。

いじめ事件やその後の対応について、全体的な内容の調査を進めていく必要がある。

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