挙手などでワクチン接種状況確認「不適切」指摘

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新型コロナウイルスのワクチン接種状況について、学校で生徒に対して、ほかの生徒の前で挙手させるなどの方法で接種の有無を確認していた学校が複数あったことがわかったと報じられている。

2021年9月8日までに、奈良県五條市の市立中学校と、愛知県犬山市の市立中学校のケースについて、それぞれマスコミが報じている。

奈良県五條市では2021年9月1日、市内のある中学校のある学年全体で、学年主任が主導する形で各クラスの担任が学級活動中に生徒に対して、挙手の方法でワクチン接種の有無を確認した。当該校の当該学年では職場体験学習を控えており、外部との接触があるとして、事前に確認したかったなどとしているという。

愛知県犬山市教育委員会は2021年9月7日、市内の2中学校でワクチン接種状況について挙手などの不適切聴き取りがあったことを明らかにした。当該校の保護者から犬山市教委に問い合わせがあり、市教委が調査して確認されたという。授業・学級活動や部活動などの際に、挙手の方法でワクチン接種状況を確認した。市教委が把握した範囲でも、あわせて11人の教師がおこなっていたとされる。

いずれのケースでも、ワクチン接種を事実上強制するような同調圧力につながりかねないことや、何らかの理由で接種できない生徒への不利益や差別などにつながりかねないことなどから、このような確認方法には疑問が呈されている。文部科学省は、同調圧力や差別につながりかねない行為はおこなわないように求める通知を出している。

当サイトとしては、非科学的かつ陰謀論的な「反ワクチン」論には決して組みするものではない。その一方で、個人の体質の問題や、副作用・副反応と思われる問題が多発していることへの不安など「反ワクチン」論とは全く別の観点を理由に接種を見送る判断をするというのは、個人の判断として尊重されるべきだと考える。ワクチン接種が事実上の強制や同調圧力になるというのも問題で、そういうことを未然に防がなければいけない。

ワクチン接種状況などはプライバシーにもかかわる情報でもあり、挙手など不特定多数の他人にわかるような確認方法では、同調圧力や差別などを生むことにつながりかねない。このような手法をおこなわないようにすることが望まれている。

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