東須磨小学校事件「分限休職・給与差し止めは手続きに問題あり」として取り消す裁決:神戸市

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神戸市立東須磨小学校に在籍していた教諭4人が2019年度まで数年間にわたり同僚教員にいじめ・ハラスメント行為を繰り返した問題に関連して、神戸市人事委員会が2021年8月2日付で「2019年10月に加害教員に対しておこなわれた分限休職・給与差し止め処分は手続きに問題があって不当」と判断し、処分を取り消す裁決をおこなっていたことがわかった。

この問題では、いじめ・ハラスメント案件が発覚した直後に加害教員らを校務から外す措置をとったが、神戸市教育委員会の制度上自宅謹慎などの扱いがないとして、手続き上は有給休暇を取らせる扱いになっていた。このことが報道で明らかになると、加害教員へ給与が支払われることについて批判が上がっていた。

そのことを反映して久元喜造神戸市長が2019年10月、「重大な非違行為があり刑事事件として起訴される恐れがある・引き続き職務に従事させると支障が出る恐れがあると認められる職員について、市独自に分限休職を可能とし、給与の差し止めも可能にする」とする条例改正案を神戸市会に出した。

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この条例案については「判断の基準が曖昧で恣意的になるのではないか」という疑念が、市会の質疑の中で出された。最終的には、審査会にかけることを義務化するなど恣意的運用を避ける手立てを取るという条件の附帯決議を出した上で、賛成多数で2019年10月29日に市会で可決され、改正条例は翌日公布された。

条例改正を受けて、教育委員会会議で分限休職と給与差し止めを承認し、その直後より分限休職・給与差し止め処分へと切り替えられた。

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なお2020年2月になり、関与した教員のうちいじめの態様が特に悪質だった2人を懲戒免職、また児童への暴力行為などが確認されたことも加味された別の1人を停職3ヶ月、残る1人を減給とする懲戒処分が決定している。停職や減給となった教員は学校以外のところに配置転換されたという。

加害教員らのいじめ・ハラスメント行為が極めて悪質なものだったことはいうまでもない。

その一方で、分限休職や給与差し止めの条例改正やそれに基づく手続きについては、当時から懸念が示されていたことが現実のものとなったということになる。

人事委員会では、改正条例は有効と判断したものの、本人の十分な弁明の機会が与えられずに手続きに瑕疵があったと判断したという。この判断は極めて重大なことになる。

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