「東洋経済Online」が2021年6月14日付で記事『“学校行事”で大ケガを負った生徒に「自業自得」「バチが当たった」とののしった教員のなぜ』を配信している。

名古屋市立中学校で2019年7月、校外学習の出し物の際に火の付いたトーチを回す「トーチトワリング」の練習中、当時2年だった男子生徒の衣服に火が燃え移り、大やけどを負う事故が発生した。
この事故は発生直後に大きく報じられた。



当該記事では改めて事故の状況と「その後」について紹介している。
事故の際、教師は「自業自得だ」「バチが当たった」と被害生徒を罵った。さらに学校側の説明も不審な点があり、保護者の独自調査で調べた内容とは異なると指摘すると「前に言っていたことは違ってました」なとと撤回するケースもあった。
被害者側が同級生の保護者に対して聴き取りなどの独自調査をおこなった際も、無視される・「おたくの息子が下手くそだっただけ」などと罵倒されるなどのことがあったともいう。ネット上にも被害者を「問題児」などと中傷する書き込みがあったり、被害者宅の郵便受けが荒らされる・自転車がパンクさせられるなどの嫌がらせがあったという。
被害生徒はケガのショックに加えて、精神的ショックでも体調を悪化させ不登校に追い込まれ、PTSDを発症した。一家での転居・転校を余儀なくされた上、被害生徒の面倒をみるために両親が仕事に行けない状況になり、経済的にも負担になっているという。
被害者に対して周囲が卑劣な嫌がらせを加え、二次被害を与えているという状況になってしまっている。発端となった事故は学校側の安全配慮義務がうかがわれるものであり、刑事事件としても担当教師が書類送検されているほどの重大な内容となっている。
しかし指導担当教師が事故を「自業自得」などと罵倒し、学校側が不誠実な対応に終始し、地域ぐるみでの嫌がらせが発生した。こんなものは、集団いじめというべきとんでもないことではないか。