中学校剣道部で「差別的な指導」人権救済申し立て:長野県

長野県内の公立中学校で剣道部に在籍していた男子生徒が、在学中に顧問教諭から暴力行為・いわゆる「体罰」や差別的な指導を受けたとして、2021年3月31日に長野県の第三者機関「子ども支援委員会」に人権救済を申し立てた。

事件の経過

報道によると、この間の経過は概略で以下のようになっている様子。

元生徒は2016年度に同中学校に入学し、剣道部に入部した。

顧問教諭は生徒の足などを竹刀でたたく、危険な技をかけるなどの暴力行為を加えるなどしたという。「馬鹿キャプテン」「このクソが」「ぶっ殺すぞ」「やめてしまえ」などの暴言もあったと訴えている。また顧問は、当該生徒を含む男子部員の練習を禁じ、練習場に並ばせて女子部員から技を一方的に受ける役回りをさせるなどした。

生徒は精神的に不安定になり、自殺を図るなどの状況に追い込まれたとしている。卒業後の2019年秋にはPTSDと診断されたという。

3年だった2018年に「体罰」が明らかになり、長野県教育委員会は2019年3月、「顧問が防具を着けていない部分を竹刀でたたくなどした」として減給2ヶ月の懲戒処分にした。当該顧問教諭は処分後、他校に異動したという。

一方で差別的指導などについては発表されなかった。生徒側がそのことを不服として、再発防止策や再調査などを学校側や県教委に訴えたものの、話し合いは不成立に終わったとしている。

暴力も許されないことである。さらに、練習を禁じた上、一方的に技をかけられるなどの扱いをされるというのも、生徒にとっては耐えがたい苦痛となるものである。

長野県教委は狭義の「体罰」だけでなく、精神的苦痛を与えるような差別的な行為についても、きちんと再調査した上で適切な対応を取ることが必要ではないか。

(参考)
◎「教師が体罰や差別的扱い」生徒と保護者が長野県に人権救済申し立て(毎日新聞 2021/3/31)

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