明成社「歴史総合」教科書、沖縄戦の記述が不適切だと指摘

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2020年度教科書検定に合格した明成社の高校「歴史総合」の教科書に、沖縄戦について不適切な記述があったと指摘されている。記述の修正が検討されているとも報道されている。

明成社は、歴史修正主義的・極右的な記述を掲載する高校日本史教科書を発行している出版社である。全国的には採択はほとんどないものの、愛媛県など一部の地域では採択されている学校もある。

沖縄戦での不適切記述

明成社「歴史総合」教科書では沖縄戦を取り上げた記述の中で、不適切なものがあったと指摘されている。

沖縄県立第一中学校の学徒戦没者を追悼する「一中健児之塔」(沖縄県那覇市)について、検定に合格した同教科書では塔の写真を掲載した上で「顕彰碑」とする説明文を記載した。塔の写真は編集部で撮影したものだという。塔の管理者への連絡は「検定結果が発表されてからおこなう」としていた。

塔の関係者が「顕彰碑」という扱いをしたことはなく、また「顕彰碑」の表現だと戦争や生徒の戦死を美化すると受け取れて不適切だと困惑・批判の声が出た。

塔の関係者によると、2021年3月30日に明成社側から連絡があり、「一中健児之塔」を教科書に掲載したことへの説明と、「顕彰碑」の表現を「慰霊碑」に改める意向が伝えられたという。

その一方で、マスコミが明成社に取材したところによると「対応を検討中で、現時点ではお答えできない」とする回答があったとされる。

また、沖縄師範学校女子部および沖縄県立第一高等女学校の教師・生徒らで編成された「ひめゆり学徒隊」を「ひめゆり部隊」と表現したことについても、不適切だと批判が出た。「部隊」は軍隊編成上の組織の総称で、法的な根拠がないまま戦場に動員された学徒を「部隊」と呼ぶのは適切ではないとする、専門家からの指摘があった。

さらに沖縄戦の記述についても、一般市民が積極的に戦闘に参加したとも受け取れるような記述もあったという。

私見

用語として歴史的に正確性を欠くもの、不適切な印象を与えるものを記載することは、一般的にいっても好ましくない。是正の方向に向くとすれば、それは当然の措置というべきものとなっている。

また明成社の発行ということで、沖縄戦の問題に限らず、全体的な記述内容がどうなっているのかというのも気がかりな点である。

(参考)
◎教科書の沖縄戦記述、一中健児之塔を「顕彰碑」 明成社の歴史総合 誤り認め修正へ(琉球新報 2021/3/31)

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