「進学先大学の受験難易度に応じて金額に差を付ける奨励金」廃止へ:鹿児島県伊佐市

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鹿児島県伊佐市が、市内にある鹿児島県立大口高校の生徒に対して、進学先大学の受験難易度に応じて金額に差を付けた奨励金を支給している制度について、2021年度を最後に廃止する方針を決めたことがわかった。

橋本欣也市長が2021年2月19日、2021年度予算編成の概要を発表した記者会見の中で明らかにした。「長くなってしまうと目新しさ、目的意識が薄れる」などとした。

この制度は2014年度に導入された。旧帝国大学など「難関大学」に指定された大学への進学者には100万円、それ以外の一部の大学への進学者には30万円を支給する制度だった。

特定大学に進学した場合には奨励金支給へ:鹿児島・伊佐市
鹿児島県伊佐市は、市内の鹿児島県立大口高校の定員割れ対策として、卒業生が「難関大学」とされる大学に進学した際には奨励金100万円を支給すると発表した。 旧帝大や私立のいわゆる「難関大学」とされる一部大学に進学した生徒には100万円を、...

2015年度~2020年度の5年間で計56人が支給対象になったとしている。

一般的にいえば、奨学への支援措置そのものは否定されるべきではない。

しかしながらこの伊佐市の措置は、大口高校の「進学校」としての地位確立を狙い、また大学を受験難易度というだけでランクわけして、大学に「格付け」「序列化」を与えて特定大学進学者だけを優遇するという一面的な価値観となっている。

特定大学の受験・進学だけが学力や進路指導・ひいては人間としての「格」かのようにすり替えているような、このような一面的であり下品な価値観を煽るようなことは、行政としてやるべきではなかったことである。

ゆがんだ発想での制度がなくなることは歓迎である。同時に、可能ならば単純に廃止ではなく、大学の「難易度」「ランク」などで差を付けないという前提での、それに代わる制度を検討していくこともありうるのではないかとも感じる。