いじめで自殺未遂・転校に追い込まれる:熊本の中学校

『熊本日日新聞』2021年2月13日付が、『中学いじめ 泣き叫ぶ娘に母悲痛 転校決断、学校対応に不信感』を掲載し、ネット配信されている。

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記事によると、熊本県内の中学校1年の女子生徒が2020年の入学直後よりいじめを受け、最終的には登校できなくなって転校を決断したという。記事では、生徒の母親への取材を軸に、所管の教育委員会や学校への取材内容も加味して構成している。

いじめの経過

記事によると、いじめの経過は以下のようになっている様子。

当該女子生徒は2020年5月頃より、同級生から突然「キモい、近づくな、死ね」などと誹謗中傷を受けるようになった。背後には、SNSで当該生徒や母親を中傷している文言が並んだ「ネットいじめ」があったという。

学校に被害を訴えたが、いじめは続いた。生徒は精神的に不安定になり、2度にわたって自殺を図ろうとした。いずれも気づいた母親が止めて未遂に終わった。

2021年1月、冬休み明けに登校すると「何で来たん」と罵声を浴びせられたことをきっかけに登校できなくなり、転校を決断したという。

取材に対して、所管の教育委員会は「初動の段階でのフォローが足りない部分があった。重大事態と認識して対応している」、学校は「教育委員会に一任している」と回答したという。

いじめへの対応

いじめは、被害者の心身を著しく傷つけるものである。いじめを認知した場合は、周囲は被害者にしっかりと寄り添い、加害行為をやめさせること、被害者の受けた被害を回復させることに全力で取り組んでいくことが重要である。

しかしいじめへの対応が十分ではなく、いじめが続いたということも、残念ながらよくみられる。

今回の件についても、被害者が被害を訴え、学校側が事実関係の調査をおこなったものの、いじめが止まらなかったとしている。

生徒が精神的に不安定になり、自殺未遂まで図るような状況に追い込まれた。また本人のみならず家族にも影響が出た。母親は生徒を守るために仕事を辞めて寄り添う状態になったという。

いじめは、被害者やその家族を追い込んでいく、極めて重大な行為である。自殺未遂、転校、親も仕事を辞める決断をしたなど、人生にとって大きな影響を及ぼすようなことになったことを、決して「軽いこと」「ささいなこと」だと扱うべきではない。

当該のいじめ案件については、何があったのか、関係者の対応のやり方はどうだったのかなど、経過をできるだけ詳細に、なおかつ客観的に検証していくプロセスが不可避である。

また同時に、個別の案件として片付けるのではなく、いじめ事件に直面した際の対応として必要な教訓を導き出し、今後万が一どこかでいじめ事案に直面した際にはよりよい対応ができるように検討していくことも必要になってくる。

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