「学校の服装自由化」求める署名活動

毎日新聞2021年2月4日付(ウェブ版)が、『「ブラック校則」に歯止めを 制服の自由化求め署名活動 高校教員が呼びかけ』を配信している。

「ブラック校則」に歯止めを 制服の自由化求め署名活動 高校教員が呼びかけ | 毎日新聞
 制服か私服か、子どもたちの意思で選べるようにしませんか――。学校の服装のあり方に一石を投じる署名活動がインターネット上で展開されている。呼びかけ人は岐阜県立高校教員の西村祐二さん(41)。1万人を当面の目標として署名を募り、文部科学相に提出することにしている。

制服に関する校則についての制限を緩め、小中高校の制服を強制力のない「標準服」への位置づけを変えた上で、私服登校の自由を保障することを訴えている。

世論調査などでは学校での制服着用については意見が二分している現状を踏まえ、制服か私服かの二択よりも、どちらの立場を取る生徒でも納得できるような形になる自由選択にすることが望ましいと主張している。

またそのことで、服装検査などの行き過ぎた指導をなくすことにつながるとも訴えている。

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生徒の立場に立った校則見直しを

校則指導、制服指導については、1990年代前半頃までにかけて「管理教育」という形で問題になっていた。神戸高塚高校校門圧死事件(1991年)、福岡県の高校での「体罰死」事件(1995年)など、管理教育も背景にあったとされるような学校関連の事件や事故が問題化したことへの批判や、子どもの権利条約発効などの背景などがあり、管理教育の風潮が見直されてきたとはいわれてきた。

しかし2010年代半ばには、学校では相変わらず管理的な校則指導がおこなわれている、むしろかつてよりも厳しくなっているのではないかとも指摘されるような「ブラック校則」の問題が浮上し、社会問題化した。

学校での校則が厳しくなり、「ブラック校則」とまで形容されるほどになったのは、一説によると、2006年の第一次安倍内閣のもとで「ゼロ・トレランス」的な指導が各地に広まったことも一因だともいわれる。

2017年に大阪府の高校で、生まれつき頭髪が茶色っぽい生徒に対して頭髪の黒染めを強要し不登校に追い込んだ事件が発覚した。この事案を機に「ブラック校則」の問題が取り上げられるようになった。

生徒らが実態を告発し、また弁護士やNPOなどが実態調査をおこなう事例も生まれた。国会や地方議会でも取り上げられてきた。

しかし全体的にみれば、抜本的に変わったという状況ではなく、いわゆる「ブラック校則」的な指導が各地で残り続けていることも現実である。生徒の人権という意味でも、こういう状況は抜本的に改善する必要がある。

また教職員にとっても、不要な制服指導・服装指導に追われなくて済むことで、負担軽減につながるとも訴えている。署名を呼びかけた教員の勤務校では、2020年には「コロナ禍」により、教室の換気目的で窓を開ける機会が多くなった。そのことで、夏場は教室が暑くなるなどの状況も生まれたことで、授業中の水分補給や、温度調節をしやすい私服での登校を認めるなどもしたという。その措置によって、教員としても服装指導がなくなり、時間的にも精神的にも楽になったとしている。

制服の見直し、「ブラック校則」の改善は、生徒のみならず、教職員の状況にもよい影響を及ぼすということになる。できる限りの改善策を願うし、署名などを通じて社会的に世論を広げることでも後押ししていくことが重要になってくる。

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