「教科書展示会アンケート非開示」不服として提訴:奈良市

「2019年教科書展示会での来場者アンケートについて、開示請求したが一部非開示にされたのは不当」として、奈良市の住民が2021年1月27日、奈良市教委を相手取り、非開示決定の取り消しを求める訴訟を奈良地裁に起こした。

教科書展示会では来場者アンケートをとり、教科書採択の参考資料の一つとしている。

原告は2019年の教科書展示会で集められた来場者アンケートについて、2019年9月に奈良市教委に対して開示請求をおこなった。しかし奈良市教委は「筆跡や内容から個人が特定されるおそれがある」などとして、自由記述の感想欄・閲覧日・閲覧者属性などを黒塗りにした上で開示したという。

原告は不服申立をおこなったが、却下されたと訴えている。

市教委はやりすぎではないか

個人情報保護は重要なことであることはいうまでもない。しかし奈良市教委はそれを拡大解釈しすぎであり、やりすぎではないかと感じる。

教科書展示会の来場者アンケートに、記入者の細かい個人情報を記載する欄などはない。属性を記載する欄といってもせいぜい「市内在住か市外在住か」「教員・子どもが小中学校に在学中の保護者・一般市民の区別」程度のものである。この程度で個人特定に結びつくとは思えない。閲覧日でも特定できないと思われる。

自由記述の感想欄についても、教科書の内容についてどう感じたかなどが書かれていて、個人情報に類するものはない。筆跡を元に個人を特定できるとは考えにくいし、感想欄への記述こそがアンケートの重要な部分ではないのか。

黒塗りで一部非開示にしたのは、理解に苦しむ。

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