高島市立小学校いじめ訴訟、請求棄却:大津地裁

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「滋賀県高島市立小学校6年だった2016年度にいじめを受けて不登校になったのは、学校側の対応に問題があった」として、元女子児童と保護者が高島市を相手取り約600万円の損害賠償を求めた訴訟で、大津地裁は2021年1月14日、原告側の請求を棄却した。

児童は2016年9月、同級生の女子児童3人からいじめを受けた。トイレ掃除の際に水をかけられる、身体測定では「小さい」と悪口を言われるなどの被害があったという。その後過呼吸などの症状を発症して不登校になったという。児童側は、学校側の対応が遅れたと訴えていた。

判決では、学校側の対応の遅れがあったと言及したものの、関係児童の体調不良によって事実確認に支障をきたしたこと、学校側が仲直りさせようと図っていたこと、保護者同士の対立などの要素が重なり、「やむを得なかった」と判断した。

また児童側は登校再開にあたり、加害児童の声を聞かせないように求めていた。しかし「校内放送で加害児童の声が流れ、児童は体調を崩し、再び不登校に追い込まれた」と訴えていた。この点についても、判決では、「校内放送は当該児童に向けられたものではない」「再び不登校になると具体的に予見できる証拠に足るものではない」と判断し、学校側の対応は違法といえないとして訴えを退けた。

原告側は判決に不満を持っているものの、裁判による徒労感などを理由に、控訴を断念する意向だとしている。代理人弁護士は判決について「学校のずさんな対応を追認する判断。いじめに苦しむ子どもたちに何も役に立たない、有害な判決だ」と批判した。

判決の内容は、原告側・被害者側にとってはあまりにも厳しい内容となっている。判決結果はともかくとして、いじめの際にこのような対応が妥当なのかどうかについては、判決内容とは独自に検証されなければならないだろう。