小中学生に「医療現場への感謝の年賀状」呼びかけ:東京都知事記者会見

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小池百合子東京都知事は2020年12月21日、新型コロナウイルス問題での緊急記者会見をおこなった。

都民に対して、感染拡大防止のために年末年始は「家族でステイホーム」、通院などやむを得ない事情がある場合以外はできるだけ家にいるよう呼びかけた。また東京都としての医療現場への支援策を打ち出した。

一方で、脱力するような内容にも触れていて、反響が起きている。

小池知事は以下のような方針を打ち出した。――都内の小中学生に対して、医療従事者への感謝の手紙を送るよう呼びかける、年末年始という季節柄年賀状を出すことを呼びかける。

これはいったい何なのか。余計な手間を取らせて混乱させているとしか思えない。

感謝の意については、強制しておこなうようなものではない。また東京都として呼びかけとなると、市区町村教委・学校を通じて組織的・画一的な指導などがおこなわれることにもなりかねない。

また新型コロナウイルス対策としては、感染拡大防止や医療体制の確保・拡充など、人的・施設的な面などから具体的な支援が求められている段階である。「感謝の手紙」などを送られても、医療体制の支援にはつながらないし、むしろ病院で手紙を整理する手間などにリソースを割いてしまうことにもなってしまいかねない。

医療の観点からは精神論のような形にすり替えるとも受け取れ、新たな混乱を生み出しかねない。また学校教育の観点からも、表面的に繕っただけのものにもなってしまいかねない。いずれにしても、無意味というレベルを通り越して、弊害が出る可能性がある。

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