群馬県立高校いじめ自殺:第三者委員会「いじめは自殺の主要因ではない」答申

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群馬県立勢多農林高校2年だった女子生徒が2019年2月に自殺し、いじめがあったと指摘されている問題で、第三者委員会が2020年11月30日に調査報告書を群馬県教育委員会に答申した。

報告書の詳細な内容については「遺族の了解が得られていない」として現時点では公表されていないものの、概要が報じられている。いじめにあたる行為はあったとしながらも、いじめは自殺の主要因ではない・自殺の要因は「複合的なもの」と判断したとされている。

いじめの経過

生徒は2019年2月1日、群馬県前橋市内の鉄道踏切で列車に飛び込み自殺した。

生徒は「もうつかれた 私はその言葉で傷ついて泣いてきたのに こんな世界もうバイバイ」「耐えられない。ずっと悪口を言っている」「先生は私の言葉を信じてくれなかった。ネットで悪口を言われてるのは本当なのに」など、いじめ被害を訴えるメモ27枚を残していた。またこの生徒が匿名で開設していたツイッターには、学校でいじめを受けたと訴える内容の書き込みも複数あった。

この生徒は1年の頃から、容姿を動物に例えられる悪口を言われるなどのいじめを受けていたと訴えていた。また自殺の約2週間前には、学校行事で意見が対立した同級生から暴言を受けたことを訴えていた。

高校進学後は体調不良を訴える日も目立っていた。自殺直前には体調が悪化して早退し、病院を受診して一度帰宅したのち、自宅から出ていたという。

学校側の調査では、自殺約2週間前の暴言トラブルについては「いじめ防止法の定義によるいじめに該当する」と認定していた。その一方で、「1年の頃から継続的な悪口があった」という指摘については、複数の同級生から証言があったものの、事実関係は「はっきりしない」と結論づけていた。

第三者委員会の調査でも、暴言トラブルについて「いじめにあたる行為」と判断したものの、「継続的な悪口があった」という証言については把握していたが、それについては「はっきりしない」と判断した。

いじめにあたる行為が継続的にあったことがうかがわれるにもかかわらず、継続的な悪口の証言が複数あってもはっきりしない扱いで、また自殺は「複合的な要因」だと、いじめ被害を過小に扱っているようにも受け取れる。調査内容としてはどうなのかという印象も受ける。