愛知県一宮市立中学校生徒自殺訴訟、和解案提示

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愛知県一宮市立浅井中学校3年だった男子生徒が2017年2月に自殺し、担任だった教諭の不適切言動が背後にあったとされる問題があった。この問題では、生徒の家族が一宮市を相手取り損害賠償を求める訴訟を起こしていたが、名古屋地裁一宮支部は2020年11月12日に和解案を提示した。

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学校側の安全配慮義務違反や自殺の予見可能性などについて原告側の主張をほぼ認め、原告側請求の9割にあたる額を一宮市が和解金として支払う内容が提示された。一宮市は原告側主張を否定して争ってきたが、和解案については「内容を確認・精査の上で対応を協議する」とした。

この事件では、▼2016年秋、当該生徒が運動会の組体操の際に両手を骨折したことをめぐって、担任教諭の対応について不満を持ち、3年で受験を控えている時期にケガをしたことでの受験勉強の遅れなどの不安も相まった。▼担任教諭が担当教科の授業中に、この生徒一人だけにプリント配りを押しつけるなどがあり、当該生徒が不満を持っていた。――など、担任教諭への不満があって関係が悪化していたことが背後にあったと指摘された。また直前には進路での面談の最、進路指導担当教諭が「(受験に)全部落ちたらどうする」などの声かけをおこない、生徒への過大なプレッシャーとなっていたとも指摘された。

当該生徒は2017年2月6日午後、自殺をほのめかすような言動をおこない、直後に行方不明になった。その間に大阪まで移動したとみられ、同日深夜に大阪駅前の商業施設ビルから飛び降り自殺した。生徒は、担任教諭への不満を記した遺書を残していた。

生徒の遺族側は2018年2月に提訴した。損害賠償額は非公表としている。

一宮市が和解案を受け入れるかどうかは現時点では不透明ではある。しかしながら、原告側の主張がほぼ受け入れられた形での和解案が提示されたことは、重く受け止める案件ではないかといえる。