菅首相、日本学術会議会員候補者6名任命拒否:政府の政策批判が原因?

スポンサーリンク

菅義偉首相は2020年10月1日、日本学術会議の会員候補者105人のうち6人を任命拒否し、残る99人のみを任命した。

日本学術会議の会員任命については、同会議が推薦候補者名簿を作成した上で、推薦に基づいて首相が任命するとされている。一方で学問の自由との兼ね合いから、首相の任命権は形式的な手続きに過ぎないとされている。

日本学術会議の会員が従来の選挙制から推薦制・任命制へと変更された際の1983年当時、国会でも「首相の任命は形式的なもの」とする見解が出されている。

日本学術会議の推薦意向を無視して首相が拒否する事態が出ることは、想定されていなかった。

政府は任命拒否の理由について「個別の案件は差し控える」としている。

しかしその一方で、任命拒否された委員は、政府がすすめてきた政策にとって都合がよくないと受け取れる研究や言論活動をおこなったことがあるからではないかとも疑われている。拒否された委員はいずれもそれぞれ、特定機密保護法・安保関係法・「共謀罪」・改憲などに反対する立場で言論活動をしたことや、国会では野党側推薦の参考人や公述人として発言した経歴があることなどが指摘されている。

菅首相は就任早々「極めて重大なことをした」という印象を受ける。学問の自由は、権力やその他の圧力からの独立性ともセットである。

これは拒否された当該者だけにかかる問題ではない。学問への政治介入であり、学問や民主主義の根幹を大きく揺るがせかねない暴挙となっている。この措置は撤回されるべきである。