横浜市教科書採択:歴史・公民ともに育鵬社を退ける

横浜市教育委員会は2020年8月4日に教育委員会会議を開き、中学校での教科書採択を実施した。

懸念となっていた社会科については、歴史では帝国書院、公民では東京書籍を採択した。同市で2009年度以降採択されてきた、育鵬社など極右系教科書を完全に退けたことになる。

地理・地図はいずれも帝国書院となった。

教育委員の投票では、歴史は帝国書院4票・育鵬社2票となった。公民は東京書籍5票・育鵬社1票だった。

教科書採択審議会での答申では、数値や順位などの明確な形で上位評価の教科書を明記していないものの、教育委員会事務局からの口頭報告によると、育鵬社の評価は歴史・公民ともに高くなかったとみられる。歴史では、東京書籍や帝国書院の評価が高かったとみられる。また公民では東京書籍・帝国書院・教育出版の評価が高かったとみられる。

質疑では育鵬社の公民教科書について、教育委員からは「古い感性」「取り上げ方にムラがある」などと言及された。

育鵬社の教科書は、中身も一面的なもの・イデオロギー押しつけ的なものとなっている上、学習に使いにくく高校入試や高校以降の学習にも支障を与えると指摘されてきたもの。このような教科書を採択させなかったことは、快挙である。

日本で一番大きな採択地区でもある横浜市で採択を阻止したことは、横浜市だけの問題ではなく、全国にとってもよい結果となっている。次は大阪市をはじめとした、ほかの地域でも続いてほしい。