埼玉県川口市いじめ不登校訴訟:市が処分した「体罰」案件を市自身が否定

埼玉県川口市立中学校に在学していた元生徒が、「在学中、所属していたサッカー部の部員からいじめを受け、また顧問教員も不適切な対応をおこなったことで不登校に追い込まれた」として川口市を相手取って損害賠償を求めている訴訟で、川口市側が顧問教員の「体罰」を否定するような書類を裁判所に提出していたことが、2020年7月29日に判明した。

2016年に、当該顧問教員が原告生徒を殴るなどし、こぶを負わせるなどした。川口市教育委員会が調査をおこない、当該事案は「体罰」であると認定し、市教委が教員を文書訓告処分にしている。また教諭の「体罰」が不登校の一因となったとも指摘した。

この事件について、川口市が裁判所に提出した書面では、「身体接触による励ましであり、元生徒は喜んでいた」と記載されていたという。

原告側弁護士が裁判協議の際に、「市教委が教諭を処分し、市の内部書面も残り、新聞報道もされたことを否認するのか」と市側の弁護士に問いただした。すると市側は「否認する」と回答したという。

非を認めず、生徒側を貶めるためには何でもやるかのような、悪質な対応だといわざるをえない。この事件に関してはこれまでも、「市教委が嘘の文書を作成し、開示請求で原告側が内容を把握して訂正を申し入れても放置」「市議会で議題になった際に虚偽答弁をした疑惑が浮上」など、市側がおかしな対応を繰り返してきて問題になっている。

嘘に嘘を積み重ねて加害者を守り、また学校側の不適切な対応を隠蔽しようとするなど、もってのほかである。