学校現場にフェイスシールド導入の動き、「過剰では」などの声も

新型コロナウイルス対策として、一部の地域では学校現場にフェイスシールドを導入するという方向性が出されている。

福岡県粕屋町の小中学校では、児童生徒にフェイスシールドを配布し、教室で使用していることがマスコミ報道された。大阪市では松井一郎大阪市長が、児童生徒へのフェイスシールドを導入すると記者会見で表明し、必要個数を確保したともされている。

その一方で、不適切な使用・管理によって効果が薄れたり逆に感染を広めかねない問題、暑い時期に顔の周りに熱がこもることで熱中症などの事故につながるおそれなど、他の問題が浮上するのではないかとも不安視されている。

ネットメディア「Buzzfeed」が、フェイスシールドについて記事を出している。

学校でフェイスシールド必要なのか? 「明らかに過剰」「障害ある子どもに配慮を」【#コロナとどう暮らす】(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース
緊急事態宣言が解除されて、登校が再開し始めた。 そんな中、感染予防策として、透明なフィルムで顔全体を覆ってつばなどの飛沫が飛ぶのを防ぐフェイスシールドを児童・生徒につけさせる学校が増えている 福

この記事によると、「フェイスシールドは患者に至近距離で治療にあたるような医療者には有効だが、学校では過剰装備ではないか」「熱中症などの事故につながりかねない」「しかも医療現場では例がないような長時間装着をおこなうことになる」など、デメリットが指摘されている。

一方で難聴・聴覚障害の児童生徒にとっては、相手の口の動きや表情を読み取ることで意思疎通を図ることがあるので、口元が塞がれるマスクだと不便であり、フェイスシールドが有用になるとする指摘もされた。発達障害の児童生徒については、感覚過敏を伴ってマスクを嫌がる場合もあるので、そういう場合は必要だとする指摘もされている。

事故を誘発する危険性を考えると、フェイスシールドの導入についてはデメリットの方が大きいといえ、一律に導入するのは一般的にいえば疑問を感じる。

熱中症も不安だし、小学校低学年や幼稚園児などだと転倒事故でケガが大きくなりかねないことなども不安になる。またフェイスシールドの保管や消毒などの管理業務で、教職員にさらに過剰負担を強いるおそれもある。

一方で障がいを持つ児童生徒については一定範囲で有用だとする指摘もあり、一概に否定もできないということにもなる。

一律に措置を講じるのではなく、各学校や個人の状況に応じた対応を子どもの実態に応じて検討し、ボトムアップで判断していくことが必要ではないかといえる。教育行政としては、学校が自主的に判断できるような体制の構築について、必要な支援を願いたい。