登校日に「アベノマスク」着用義務づけと受け取れるプリント、学校は修正意向:埼玉・深谷市

埼玉県深谷市立中学校で、新型コロナウイルス問題による臨時休業中に設定されている登校日に、生徒に対して「アベノマスク着用を義務づける」と受け取れるようなプリントが配布されていたことがわかった。

事実経過

ツイッター上で保護者を名乗るアカウントから、学校で「アベノマスク」などの表現が入ったプリントが配布されたとする内容が写真付きで投稿され、反響を呼んでいた。

ツイッターに掲載されたプリントの写真によると、登校日の持ち物の説明には「アベノマスク着用(別のマスク着用生徒については携帯しているか)の確認」と記されていた。「個別指導」の項目には「アベノマスク(着用もしくは持参)を忘れた生徒は少人数教室に残る」と記されていた。

深谷市教育委員会はネットメディアの取材に対して、当該内容が記載されたプリントが配布されたことは事実だと認めた。教育委員会によると、当該校では「4月に政府から布製マスクが生徒に支給されたことで、有効活用してほしいという思いがあった。アベノマスクに限定するつもりはなかった」「忘れた生徒への対応については、学校から別のマスクを渡すという意味だった」「プリントには誤解を招く表現があった」として修正の意向を示し、生徒や保護者には追って説明するという。

また立憲民主党などの議員が2020年5月25日に国会内で記者会見し、そういう事実があったことを確認したとしている。主要野党の国会議員が文科省に事実関係を確認するよう求め、文科省が教育委員会に問い合わせたところ、プリントの内容は事実だと確認したという。

議員らは「安倍晋三首相は国家主義的な思想、政治哲学を前面に押し出しながら、これまで政権運営をしてきた。『アベノマスク』をあがめ奉っているごとくな書き方がしてあることにも、そういう一端が出ているのではないか」(立憲民主党・川内博史衆院議員)、「一国の首相に忠誠心を無理強いするようなことが現代に起こっている」(立憲民主党・黒岩宇洋国対委員長代理)などと批判している。

私見

安倍首相の政権運営への批判が起きていることや、新型コロナウイルス問題への対応として政府が配布したマスクの品質が低く「アベノマスク」と批判・揶揄を込めて呼ばれていることについては、ここでは特に踏み込まず、「そういう指摘がされている」ということだけにとどめる。

別の角度から考えると、安倍首相や「アベノマスク」がどうこう以前に、特定のマスクを指定するとも受け取れるようなような書き方自体がまずいのではないか。「ブラック校則」的な発想にも通じるものを感じた。

以前にも各地の学校で、「マスクの色・柄は白色に限る」と指定したとして問題になったケースが続出したが、そういうのと共通した印象を受けた。

生徒管理的な発想ではなく、生徒の安全と健康を第一にした柔軟な対応を求めたい。