新型コロナウイルス問題の拡大に伴い、「大学生らの約6割がアルバイト先がなくなったり減少した」「経済状況悪化により、13人に1人が退学の検討も考えている」と訴えていることが、学生団体「高等教育無償化プロジェクトFREE」のまとめでわかった。
同団体が2020年4月22日に発表した。同団体では、2020年4月上旬よりインターネット上で学生の実態を集めるアンケートを実施し、4月21日までに寄せられた514人分を集計した。
新型コロナウイルス問題では、学生生活にも影響を及ぼしている。大学が休校となったり、オンライン授業に切り替えているケースも生まれている。年度替わりをまたいだこともあり、遠方から進学した新入生が下宿先に引っ越しできなくなった事例なども報告された。
さらに経済状況の悪化は、大学生にとっても無縁ではない。休業要請などが広がるもと、学生のアルバイト先もなくなったり減少する状況も生まれている。さらに学生の家庭の経済状況も悪化している。
大学での学費や生活費の問題は、ただでさえ家計を圧迫し、アルバイトに頼らざるを得ない状況が多くあるという困難があり、学費の値下げ・無償化や奨学金充実などを求める訴えはかねてからいわれていた。新型コロナウイルス問題の発生・拡大によって、さらに状況が悪化していることになる。
学費・奨学金問題の抜本的改善というかねてからの要望を少しでも早く実現させるとともに、緊急の課題として、新型コロナウイルス問題で状況が悪化した学生への救済策も必要となっている。
「高等教育無償化プロジェクトFREE」では、緊急措置として全学生に対する一律授業料半額免除などを提言している。これくらいの思い切った施策が必要ではないかといえる。