香川県「ゲーム条例」パブコメに同一文面多数と指摘

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香川県議会で審議され可決成立した「ゲーム条例」について、具体的な内容は非公開となっていたパブリックコメントでの意見について、「賛成」とする意見の中にほぼ同一文面が多数あることがわかったと指摘されている。

KSB瀬戸内海放送と朝日新聞がそれぞれ情報公開請求をおこない、内容を分析した。2020年4月13日夜(瀬戸内海放送)および14日(朝日新聞)、分析した内容をそれぞれ報じた。

「ゲーム条例」は、子どもが家庭でゲームをする時間を制限するなどの内容となっている。一方で、家庭教育について公が介入するなどの批判が出て、強い反対と危惧の声が上がっていた。

条例制定に先立ってパブリックコメントが実施されたが、香川県議会には「概要版」のみ提出され、「意見提出者のうち84%にあたる2269人が賛成」という内容が明らかにされたものの、個別の意見については非公開とされたまま審議が強行され、可決・成立した経緯がある。パブコメの内容を明らかにしないまま審議したという手法にも批判が集まっていた。

情報公開で明らかにされたパブコメ内容によると、「賛成」とする意見ではほぼ同じ文面を記載しているケースが目立つという。一方で「反対」については文章や文体は多種多様なものとなっている。

また瀬戸内海放送によると、同一文面、改行も同じ内容が、数分間の間に連続してメール送信されているとも指摘されている。

全くもって怪しげな結果となっている。

2015年に大阪市の中学校教科書採択で起きた、「教科書アンケート不正集計事件」を思い出した。

大阪市では、内容に極めて強い疑問と批判がもたれている育鵬社の中学校社会科(歴史的分野・公民的分野)の教科書について、教科書展示会での市民アンケートでは「採択賛成」とする意見が多数寄せられたとして、大阪市での育鵬社教科書採択の決め手になった。しかしアンケート意見では、その後同じ文面・筆跡の育鵬社採択要望意見が多数あった。市教委事務局のアンケート集計担当者は同一文面が多数あることに気づいたが、集計チームの責任者はそのまま集計するように指示し、教育委員会会議には「育鵬社教科書を求める意見が多数」として集計処理して提出された。さらに、その背景には組織的な育鵬社採択要請活動があり、「同一文面・同一筆跡のアンケート回答が多数発見された」ことについては、育鵬社教科書を支持する母体の「日本教育再生機構」関係者が社長を務めるある会社が、従業員に対して、業務の一環として、組織的に賛成意見を同じ文面で多数投下するよう指示していたことが明らかになったという経過だった。

香川県の件では背後関係は現時点では不明だが、過去に大阪市で発生した事案と同じように、「何らかのところが組織的に賛成の指示を出してひな形等を例示したうえで、関係者にパブコメ意見提出を求めた」「同一人物が同じ意見を大量に送りつけた」などの可能性も捨てきれない。

少なくとも、同一文面・酷似文面が多数あるにもかかわらずそのまま集計したうえ、そのことを隠して、具体的な意見には触れない「概要版」としたものを県議会に提出して審議の資料にしたという手法は、適切なものだったとは思えない。