新潟県新発田市立中学校いじめ自殺訴訟、市が争う姿勢

新潟県新発田市立中学校2年の男子生徒が2017年にいじめを苦にして自殺した問題で、「いじめが放置された。また学校・市教委は加害者とされる生徒の情報開示を拒否した」として両親が新発田市に対して約3000万円の損害賠償と加害生徒の氏名の開示を求めた訴訟の第1回口頭弁論が、4月6日に新潟地裁で開かれた。

新発田市は請求棄却を求めて争う方針を示した。

生徒は2017年6月に自殺した。同級生から「嫌なあだ名で呼ばれる」などとして担任教諭にいじめ被害を訴えていたが、担任教諭は特に対応しなかったとも指摘された。生徒の私語に実施された調査では、複数の生徒が「この生徒へのいじめがあった」と回答したという。

第三者委員会の調査では「いじめが強く推認できる」とした。しかしその一方で、新発田市や第三者委員会は、加害者生徒の氏名等の情報開示については「個人情報」として拒否し続けている。

加害者生徒の氏名等の情報については、「いじめに関連して何があったか」ということを調査するためには必要な情報である。「誰が」いじめに関与したかということがわからなければ、遺族側としても全容を調べることが著しく困難になってしまう。不特定多数に公表して「晒し」をかけるのが目的ではないので、「個人情報」という言い分は当てはまらない。

また教育委員会や第三者委員会が、遺族に対して加害者の情報を伏せることは、加害者を守ることにもなる。加害者が組織的に守られることによって、いじめが正当化され、逆に被害者側がおかしなクレーマー扱いで貶められるなどすることにつながることにもなってしまう。そういうことはふさわしくない。また加害者が守られることによって、加害者側にとっては「自分たちのしたことは正当な行為だ」と間違った学習をしてしまい、別のところにも被害者を生み出してしまうことにもつながりかねないという危惧すら出る。