萩生田光一文部科学大臣は2020年3月10日、閣議後の記者会見で、新型コロナウイルス対策での学校の臨時休校について「現段階で直ちに学校再開の目安を示す状況にはないと、今日の時点では判断している」とする見解を示した。
児童生徒の過ごし方については、感染防止のために原則として自宅で過ごすことが重要だとした一方で、「健康維持のために屋外で適度な運動をすることなどは妨げるものではなく、感染リスクを極力減らしながら適切な行動をとってもらうことが重要」とする見解を示した。
また菅義偉官房長官も閣議後記者会見で、学校の再開については「地域の状況や専門家による知見を踏まえて検討していくことになる」とする見解を示した。
政府の専門家会議が3月9日夜に記者会見し、3月19日をめどに対策による効果の分析結果を示す方針を明らかにしたことを受けての見解表明だという。
新型コロナウイルスの問題は、終息の見通しが立っていない状況ではある。その一方で臨時休校によって、学業の遅れを次学年に持ち越す問題、学童保育などの問題、保護者などが子どもの面倒を見るために休業を余儀なくされたことへの休業補償の問題、給食が提供できないことでの産地や業者への影響の問題など、多方面への影響が出ている。
専門的な知見を踏まえた上で、各学校や各地域の状況に応じた対応が求められている。
(参考)
◎「学校再開の目安を示す状況にない」文部科学相 新型ウイルス (NHKニュース 2020/3/10)