兵庫県加古川市立小学校2年の女子児童が、2018年の入学直後よりいじめを受け、1年時の2018年5月より登校できない状態になっていることがわかった。
被害者側と加古川市教育委員会が2020年3月2日、それぞれ事実関係を公表した。
加古川市教育委員会は長期にわたって重大事態とは認定していなかった。1年9ヶ月後の2019年2月になって重大事態と認定し、第三者委員会を設置して調査準備を進めるとしている。
児童は2018年4月より、複数の同級生から殴る蹴るなどのいじめを受け、同年5月より不登校状態になった。いじめは児童が加古川市立幼稚園に通っていた2017年からあり、小学校進学後も、同じ小学校に進学した児童グループからのいじめが続いたという。
保護者が対応を申し入れたものの、加古川市教育委員会は「いじめの調査・指導は当初からおこなってきたが、不登校の原因とは判断していない」などとしてきたという。保護者によると、被害を訴えても、加古川市教育委員会からは被害児童側に非があるような言い方をされたという。
2020年1月に児童側の代理人弁護士から第三者委員会での取り扱いを求める要望があり、重大事態として認定する方向性を決めた。
対応が後手に回っていると受け取れる。受け取り方によっては、いじめ隠蔽を図ったとみられても仕方がない状態にもなっている。
それまでの対応から転換し、いじめの状況についてていねいに調査し、必要な対応を図るべきである。
(参考)
◎小2女児、入学直後から顔や腹殴られるいじめ被害 発覚から1年9カ月後「重大事態」認定 兵庫・加古川(神戸新聞 2020/3/2)
◎加古川・小1いじめで不登校 女児の両親が記者会見(サンテレビ 2020/3/2)