川口市いじめ訴訟:教員の「体罰」は「コミュニケーション」?

「埼玉県川口市立中学校に在学していた当時、所属していたサッカー部で部員からいじめを受け、またサッカー部顧問教諭からも暴力行為・『体罰』や不適切な言動があり、不登校に追い込まれた」として、被害に遭った元生徒が訴えている訴訟で、川口市側が顧問教諭の行為について「愛情表現」とする当該教諭や当時の校長の陳述書を提出していたことがわかった。

川口市教育委員会は教諭の暴力行為・「体罰」を認定し、2017年3月に文書訓告処分としている。

いじめ問題を調査した第三者委員会で2018年3月、頭をげんこつでたたく・耳をつかんで引っぱるといった行為を指摘し、不登校の原因の一つだと認定している。

しかし陳述書では、顧問は「頭や肩を軽くたたいたり、耳を指で挟んで軽く引っ張ることもした。息子のように(元生徒との)コミュニケーションとして触れていたのであり、罰としてたたいたり、引っ張ったのではない」などとした。また校長は「こんこんぴっぴとやるのは愛情の表現。体罰とは言えない」とした。

このような「教師が生徒を軽くたたくのはコミュニケーションであり、問題はない」的な主張は、1976年に発生した「水戸五中事件」で加害者教師が主張した論理とも共通するものではある。しかしながら、今となっては、その論理はもはや過去のもの、すでに否定されたものであるといってよい。今の時代に、こんなおかしな主張を蒸し返すというのは理解に苦しむ。