宮崎市立小学校5年の男子児童が、障害を理由にいじめを受けて不登校となり、2020年1月になって転校を余儀なくされたと報じられた。学校側はいじめを認めない対応を続けていたという。
報道によると、事実経過は大筋で以下のようである。
児童は知的障害があり、特別支援学級に所属している。一方で一部の授業は通常学級の児童と一緒に学ぶ「交流学級」に参加していた。
いじめは児童が2年生の頃から始まった。通常学級の複数の児童から、授業中に「キモい」などと暴言を受ける、顔を水で濡らされる、上履きを隠されたり濡らされたりする、理科の実験授業中に実験材料の豆を食べるよう強要されるなどのいじめを継続的に受けていた。
児童の家族は、2年の頃からいじめに気づき、学校側に相談していた。しかし学校側は「児童間のトラブル」扱いでいじめとは認めない対応を続け、調査などはしなかった。
家族は2019年4月になり、宮崎市教育委員会に被害を訴えた。市教委は学校側に対応するよう指導したものの、その後児童は不登校となり、転校を余儀なくされた。
学校側がいじめ被害の訴えを受けながら、放置していたということになる。長期にわたって児童を危険に晒すような状況になっていたのは、許しがたいことである。