18歳選挙権に関する高校生調査:埼玉県

毎日新聞(東京夕刊)2020年1月22日付に『18歳選挙権、導入されたけど… 高校生、進級につれ実感薄れ』が掲載されている。

記事では、埼玉大学社会調査研究センターがさいたま市内の高校生を対象におこなった政治意識調査について、経年比較・学年別比較をおこなっていることを紹介している。

埼玉大学 社会調査研究センター
社会調査研究センターは、埼玉大学において社会調査士・専門社会調査士の養成を行うとともに、埼玉県内を中心に自治体や企業からの依頼に応じて、社会調査や世論調査を行うことを目的に、2009年4月に本学総合研究機構内に設置されました。

18歳選挙権が導入された2016年以降、3回の国政選挙後にそれぞれ実施した調査結果を分析すると、高校生らの政治に対する不満の度合いは年を追うごとに低下する一方で、自らの1票が政治を動かすという感覚が上級生になるほど希薄になる様子が浮かんだ。

とのこと。

「日本の政治を動かしているのは?」という問いに対して、「国民一人一人」と回答した割合は、いずれの年でも1年生が最も多いが、2年生・3年生と学年が上がるについて減少している。また経年比較では、2016年・2017年・2019年と調査を追うごとに、「国民一人一人」と回答した割合が減少している。

「国会議員」や「首相」と回答した割合については、学年別・経年比較の差はそれほどでもない。

この結果には、考えさせられるものがある。18歳選挙権導入に伴って主権者教育の強化がいわれるようになったものの、年齢が上がり選挙権を得る年齢に近づくにつれて、逆に日本の政治が生徒からは「遠い」ものとなってしまっているということにもなってしまっている。

近年では、大学入試の共通テストでの「英語での民間試験導入」や「国語・数学での記述式導入」計画について、受験予定の高校生をはじめとした関係者の世論が、「延期」を実現する原動力となったことも思い出される。このことに限らず、政治や社会を動かす原動力が国民の声にあるについて、よりわかりやすい形で伝えていく必要性を感じる。

また高校生にとっては身近な学校の場でも、「ブラック校則」などで押さえ込むのではなく、自主的に考えさせ主体的に判断できるような機会を増やしていくことも必要になってくるのではないかともいえる。