センター試験で前泊などの負担:小笠原でのケース

毎日新聞(ウェブ版)2020年1月15日付が『センター試験に28泊 小笠原の生徒、定期船運休 教員「本土より負担大」』を掲載した。

小笠原諸島在住の受験生は「センター試験受験に28泊29日」

センター試験が1月18日・19日に実施される。小笠原諸島在住の生徒は、船で24時間かかる東京都本土の受験会場でセンター試験を受験することになる。小笠原航路は1艘の船で回している状況で、受験時期が船の定期ドックの時期と重なって運休期間ができ、1ヶ月近くの長期連泊を要していることが問題になっている。

地元では村議や地元の関係者が、長年にわたって文部科学省・大学入試センター・フェリー会社などに改善を求めていたとのこと。2016年に「24泊25日」(同年度の日程)の問題がネットメディアで報じられて問題になった。

小笠原での試験は試験問題運搬や試験監督の確保が困難ということで見送られたものの、その後船のドック入り日程を調整して「9泊10日」にまで縮まった年もあった。しかし2020年度は28泊29日を要することになった。

2020年の日程では、センター試験に間に合う船は、1月11日15時の小笠原・父島発となる。1月16日15時に東京に着き、18・19日にセンター試験に臨む。一方で船は1月20日~2月6日までドック入りのため運休となり、2月7日11時の東京発の便で帰路に就き、父島には2月8日11時に到着予定となっている。往復の船内2泊を含む28泊29日の日程となっている。

さらに2月25日以降は国立大学2次試験が始まり、再び海路24時間かけて東京に行き、さらにそこから志望大学のある土地に向かい、受験に挑むことにもなる。

居住地での格差はなくすべき

小笠原諸島のケースは極端だが、センター試験の受験の際に前泊・後泊を要するような離島・僻地は、全国的に見ても多数ある。

居住地域によって、経済的な負担が変わってしまうことにもなる。また慣れない環境によっても心理的な負担が出ることも想像される。

センター試験は今年2020年度が最後となり、2021年度からは「大学入学共通テスト」へと移行することになっている。居住地によっては前泊・後泊の問題が出ることなど経済的な負担の問題は引き続き出てくると見込まれる。可能な限り、解決する方向で検討してほしいと願うものである。